朝まで

久しぶりに 彼と仕事終わりに待ち合わせてデートをした。疲れているはずなのにそれを感じさせず、とても楽しくて時間を忘れて話し込んでしまった。時より私を見つめる視線が優しくて、会えなくて寂しかった時間を埋めてくれた。ふと時計を見るともう24時近い。

 

 

明日も朝早いんだよね?そろそろ帰ろうか?

「うん・・・。ゆっくり出来なくてごめん」

 

 

時間差でお店を出て、周囲を確認してから手をつないで歩く。

「今度の休みはまたちょっと先になるけど、1日取れるように調整するから」

 

 

私が寂しい想いをしているのを十分分かってくれてる。不安にならないよう、気遣ってくれることが嬉しい。

 

 

「まだ一緒にいたいなぁー」

会話の途中で彼がつぶやいた。

私もまだ一緒にいたい。でも多忙な彼にはゆっくり休んでもらいたいから、笑ってスルーするしかなかった。

 

 

広い通りに出てタクシーを拾おうと手をあげた時、彼に腕をつかまれる。
「ねぇ、さっき言ったの本気だよ。帰したくない」

 

 

さっきまで笑顔だった彼は、まじめな顔で言った。
「朝まで一緒にいたい。オレの部屋にいこ?」

 

 

いつになく真面目な表情で言うから、ドキドキして顔が赤くなっていくのが自分でも分かる。こんな彼の表情見るの初めてかもしれない。

 

 

「顔、赤くなってるよ。可愛過ぎるでしょ」

 

 

彼のマンションに着いてエレベーターに乗った瞬間、後ろから抱きしめられる。
ちょ、ちょっと待って。。

 

 

「もうガマンの限界。ずっと会いたかったし、抱きたかった」

 

 

私も寂しかった、と言う前に唇を塞がれた。

 

 

「もうメチャクチャセックスしたい。朝までいいよね?」